エンジニアが自身のキャリアについて考えることはとても大切なことです。
しかし、周囲を見渡すと自身のキャリアを積極的にマネジメントしているエンジニアは残念ながらあまり多くはありません。
エンジニアという職種を選ばれたあなたは幸運なことに数多くの選択肢の中から自身のキャリアを選択することができるでしょう。
本記事ではエンジニアのキャリアパスをいくつか示した上で、キャリアの考え方について私なりの考えをお伝えしていきたいと思います。
目次
エンジニアのキャリアは多様化した
ここ数年でのIT業界の劇的な成長に伴い、新たな職種や働き方が誕生したためエンジニアのキャリアも多様化しました。
そこで本章では、過去と現在におけるキャリアパスの変化についてお伝えしていきます。
従来のエンジニアのキャリアパス
以下の図は従来のエンジニアのキャリアパス。

図にもある通り、設計書を元にプログラミングを行うプログラマーからキャリアをスタートさせ、その後設計書を書く側であるシステムエンジニアにキャリアアップ。
その後はプロジェクト自体のリーダーとなり、最後は実行責任者としてプロジェクトマネージャーになるといった感じです。
しかし、現在では上の図に加えて数多くのキャリアを選択するエンジニアが増えています。
現在のエンジニアのキャリアパス

上の図も氷山の一角に過ぎません。
エンジニアは仕事の専門性と自由度の高い働き方を実現できることから上の図にあるような職種や働き方が可能なのです。
キャリアパスは言ってしまえば個人の自由。
また、上の図以外のキャリアやキャリアパスモデルを知りたいという方はITスキル標準を参考にしてみるのが良いかと思います。
ITスキル標準とは経済産業省が策定したもので、IT分野におけるそれぞれの職種に必要とされる能力を体系化した指標になります。ITプロフェッショナルを育成する際のフレームワークとして用いられるもの。
エンジニアのキャリア論
前章で現在のエンジニアには様々なキャリアが用意されているのが分かったかと思います。
それを踏まえて本章では、数あるキャリアの中から自分にとって最適なキャリアプランを設計するための考え方についてお話していきます。
キャリアのスタート地点に立とう
まずはじめに、会社との関係を捉え直すことからエンジニアのキャリア論は始まります。
本記事を読まれている方の多くは会社と雇用関係を結んでいるサラリーマンかと思います。
実際に雇われの身であることは事実ですが、キャリアについて考える際は自分は事業者であるとマインドセットを切り替えましょう。
具体的には、ソフトウェアを作れる能力をサービスとして会社に提供していると考えます。
事業(自分)を成長させるためにはサービスの質を向上させたり、そのサービスの売り方について考える必要があります。
キャリアについて考える時も同じように自身のスキルを向上させたり、そのスキルを上手に外部に発信していく必要があるのです。
ここで一度読み進めるのを止めて、現在のあなたが持つスキルを棚卸してみてください。
キャリアは目標からの逆算である
事業に目標があるのと同様に、キャリアにも目標がなければなりません。
というのも、目標がないと事業(自身のキャリア)がブレてしまうからです。
まずは大きな目標を立ててみましょう。
大きな目標は常識を取っ払いゼロベースで自分の理想について考えるのが良いと思います。
大きな目標が立てられたら次にその大きな目標を叶えるための小さな目標を途中にいくつか設けていきましょう。
小さな目標はそこまで細かく設定する必要はありませんが、大きな目標を実現するのに役立つステップである必要はあります。
ここまで来たら、大きな目標を実現するための小さな目標を達成するために最適なキャリアプランをITスキル標準などを参考にしながら練っていけばいいだけです。
専門特化の法則について知ろう
キャリア論の最後に専門特化の法則についてお伝えしておきます。
専門特化の法則とは、専門性が高ければ高いほどチャンスの数は減るが、その反面チャンスを獲得する可能性は高くなるという法則です。
色々なことができるというのは強みではありますが、その反面で結局その人は何が得意なのか周囲から認識されづらいという問題もあります。
幅広い能力が必要とされる起業家などを除けば、一般的に専門性を持っていた方がキャリアを有利に進めることができるはずです。
将来的にエンジニアとしてどの分野で専門性を持ちたいかというのは考えておきましょう。
キャリアプランは定期的に見直そう
前章ではキャリア論についてお話しました。
前章を読み、大きな目標を実現するための小さな目標を立てたことかと思います。
その小さな目標を実現するために今自分がやっていることは役立っているのかというのは定期的に見直した方が良いです。
期間は人それぞれですが、定期的にキャリアプランは見直しましょう。
エンジニアのキャリア【まとめ】
- エンジニアのキャリアの多様化。
- キャリアについて考える際は事業者マインドを持ち目標から逆算する。
- キャリアプランは定期的に見直す。
エンジニアがキャリアについて考えることは表題にもある通り幸せになるのに必須です。
是非この機会にエンジニアとしての自身のキャリアについて今一度考えてみてください。
