「システムは一度作ったらそれで終わり」なんてことはなく、その後の保守・運用が重要であることは言うまでもないでしょう。ただ、システムの保守や運用方法についての情報が世の中に散乱しており、体系的にまとまった情報が手に入りづらい状態です。
これは経験を積んだ方にとってはさほど問題にはなりませんが、経験の浅いエンジニアにとっては悩みの種の一つになり得るでしょう。
そこで、本記事ではシステム運用のおすすめ本を5冊ご紹介していきたいと思います。
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目次
おすすめ本①運用ちゃんと学ぶ システム運用の基本
1冊目におすすめしたい本は『運用ちゃんと学ぶシステム運用の基本』になります。
本書は、マンガと解説でシステム運用の「いろは」を楽しく学習できる1冊です。
「システム運用の仕事って、どんなことをしているの?」
「運用人材を育成をしたい。でも何をしたらいいのかわからない!」
「お客さんに運用の価値を説明できるようになりたい!」
「運用エンジニアとして成長したい!」そんなお悩みにお応えしたくて、この本を執筆しました。出典:Amazon
当書の特徴はなんと言っても漫画形式でシステム運用について解説されている点です。
システム運用と聞くと堅いイメージを持たれる方も多いかと思いますが、当書では漫画を通じてライトに運用について学ぶことができます。
漫画形式かつ解説が丁寧と言うことから、これからシステム運用について学ぶ方が基本を短期間でざっと押さえるのに向いていると言えるでしょう。
おすすめ本②システム運用アンチパターン
2冊目におすすめしたい本は『システム運用アンチパターン』になります。
重厚な承認プロセス、可視化されていない運用、プロセスの最後でのみ行われるソフトウェアテスト、ノイズだらけのアラート、インシデントから学習しない習慣、時間外のデプロイ、情報のため込みなどを取り上げ、ソフトウェアシステムの開発運用が滞るチームや組織に共通してみられる陥りがちな状況や犯しがちな間違いをアンチパターンとして紹介します。そして管理職やマネージャでなく、エンジニアが実行し、繰り返すことで改善できる具体的な行動を解説します。出典:Amazon
当書ではシステム運用時に共通して見られる陥りがちな状況なおかしがちな間違いをアンチパターンとして紹介しつつ、それらを改善するための具体的なアクションについても併せて解説されているのが特徴です。
重厚な承認プロセスや可視化されていない運用、プロセスの最後でのみ行われるソフトウェアテスト、ノイズだらけのアラート、インシデントから学習しない習慣、時間外のデプロイ、情報のため込みなどに苦しんでいる方は当書を読んでみると良いでしょう。
おすすめ本③運用設計の教科書
3冊目におすすめしたい本は『運用設計の教科書』になります。
提供を開始したサービスが終了するのは4年後かもしれませんし、20年後かもしれません。場当たり的な運用を行っていては、いずれ限界がくることは想像に難くないかと思います。能率アップのために導入したシステムが、稼働させたらトラブルが多発し、結果としてコスト増や品質の低下を引き起こす……。そんな事態を防ぐための運用設計のノウハウを、ITILベースの運用オペレーションのプロとして定評のある著者らが体系化した一冊。出典:Amazon
当書では『教科書』という題名通りシステム運用設計について体系的に解説されているため、本記事のテーマである”運用について体系的に学ぶ”に最も近い書籍と言えるでしょう。
個人的な意見では、今回紹介した書籍の中でも実務に一番近い内容について解説がなされていると思うので、直近の仕事で運用を任されたSEなどには特におすすめしたい一冊です。
内容も基本的な事柄について解説されているので初学者でも問題なく読破できるでしょう。
おすすめ本④運用改善の教科書
4冊目におすすめしたい本は『運用改善の教科書』になります。
システム運用はいま、転換期を迎えています。DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進やクラウドサービスの普及により、運用に求められる考え方は急速に変化しました。クラウドをどう管理していくのか? サービスマネジメントに最適な運用とは? セキュリティへの意識は今のままでいいのか? 時代の最先端に常にキャッチアップできる運用チームを作り上げるための、継続的な運用改善ノウハウをまとめました。出典:Amazon
当書は最新のIT事情により変化した運用を捉え、どのように運用改善を推し進めていくべきか?運用最適化のノウハウが詰まっております。
それゆえ、現場に最先端の運用を取り入れて効率化を図りたい方は必読と言えるでしょう。
※先に紹介した『運用設計の教科書』の続編となるので、そちらを読んでからの方が理解がより深まるかとは思います。
おすすめ本⑤みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」
5冊目におすすめしたい本は『みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「三度目の正直」』になります。
みずほフィナンシャルグループ(FG)が2011年から進めてきた「勘定系システム」の刷新・統合プロジェクトが2019年7月、ついに完了した。富士通、日立製作所、日本IBM、NTTデータを筆頭に1000社ものシステムインテグレーターが参加したものの、2度にわたって開発完了が延期になったことから、なかなか完成しないスペイン・バルセロナの教会にちなんで「IT業界のサグラダファミリア」とまで呼ばれた史上最大級のITプロジェクトだ。中略。なぜみずほ銀行のシステム刷新は、これほどまでに長引いたのか。そして今回はどうやって完了に導いたのか。出典:Amazon
当書は副読本としておすすめするもので運用ノウハウについて知れる書籍ではありません。運用現場の苦悩や問題点など読み物として面白いと思ったため紹介させていただきました。
【2024年最新】システム運用のおすすめ本|まとめ
ここまでシステム運用について体系的に学べるおすすめ本を5冊紹介してきましたが、気になった本は見つかりましたでしょうか?
置かれた立場や将来設計によりおすすめの本は変わるので、気になった本について調べた上で肌に合うようなら手にとって読んでみましょう。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。本記事がシステム運用についてこれから体系的に学びたいと考えている方のお役に少しでも立てたのなら幸いです。